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精神科 せん妄
せん妄とは、身体疾患や薬の影響で、一時的に意識障害や認知機能の低下が起こることを指します。周囲の状況がわからなくなる、幻覚、妄想などの症状をきたします。今回は、せん妄の症状について国立精神・神経医療研究センターの横井優磨先生に詳しくお
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せん妄とは
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これにより,患者の精神状態の変化が最近のものであるかどうか,既存の認知症と異なるかどうかを判断できる(せん妄と認知症の相違点 せん妄と認知症の相違点* の表を参照)。病歴は精神障害とせん妄の鑑別に役立つ。
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せん妄 がん
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せん妄は突然発生する精神機能の障害で、さまざまな原因 (薬剤、炎症、手術などのストレス、代謝異常など)によって起こり、注意障害、認知障害などの症状が現れます。 入院中の高齢者によくみられ、転倒やけがなどにつながることがあります。 せん妄は炎症などによって引き起こされる脳の大脳辺縁系 (海馬や扁桃体、帯状回など脳の奥にある複数の領域の総称)の過剰な興奮と、中脳や視床などの活動低下によるものと考えられています。 また、病気 (肺炎など)や電解質異常 (低ナトリウム血症など)などによっても起こるほか、 アルコール依存症 の人や長期的に飲酒をしている人が急に飲酒をやめたり、ステロイドなど特定の薬剤を使用したりするなど身体に負荷がかかるときにもせん妄がみられます。
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監修:九州大学大学院医学研究院精神病態医学分野 助教 光安博志 准教授 川嵜弘詔 せん妄の診断・治療に関する相談窓口 九州大学病院・精神科神経科 リエゾン・コンサルテーション部門 (精神科神経科外来内線) (精神科神経科当直医院内phs )
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せん妄は意識障害の1つです。 高齢者に多く見られる状態で、入院などの環境の変化が強く関連します。 夜間せん妄や入院せん妄、術後せん妄、アルコールせん妄など原因に応じて分類されます。 症状は見当織障害(時間や場所があやふやになう)や記憶障害、幻覚、妄想などさまざまな形で現れます。 症状が似ていることがあるので高齢者では認知症と間違えられやすいですが、せん妄は一時的なもので治る点が異なります。 診察や経過からせん妄と診断されることが多いですが、脳の病気や怪我が否定出来ない場合は頭部CT検査や頭部MRI検査が行われます。 治療には抗精神薬(興奮を一時的に抑える薬)が中心になりますが、身体のストレスを取り除くことも重要です。
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せん妄 死期が近い
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表3に米国精神医学会が発表している「せん妄」の診断基準を簡略にしたものを示します。最も中心になる症状は、注意力や自分を含めたその場の状況を理解
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せん妄とは精神症状の一つで、異常な精神状態や混乱状態を指します。軽度~中程度の意識混濁を起こし、錯覚や幻覚、認知障害、不安や恐怖感、混乱や精神的興奮が現れます
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